
腰痛になりやすい人は呼吸が浅い?|見落とされがちな「呼吸」と腰痛の関係
2026年07月02日 11:10
「最近、呼吸が浅い気がする…」
「腰が痛いと、自然と息を止めてしまう…」
そんな経験はありませんか?
腰痛というと、
姿勢や筋力、骨盤のゆがみなどが原因と思われがちですが、
近年では呼吸の仕方と腰痛には深い関係があることが分かってきました。
もちろん、「呼吸が浅いから腰痛になる」と言い切ることはできません。
しかし、
呼吸が浅い状態が続くことで腰への負担が増え、
腰痛が長引く要因の一つになる可能性があると考えられています。
今回は、
研究で分かっている「
呼吸と腰痛の関係」について分かりやすくご紹介します。
呼吸には腰を支える役割があります
呼吸で最も重要な筋肉は「横隔膜」です。
横隔膜は息を吸うためだけの筋肉ではありません。
腹横筋
多裂筋
骨盤底筋
と協力しながら、
お腹の中の圧力(腹圧)を高め、
腰を安定させる働きもしています。
つまり、私たちは呼吸をするたびに、
無意識のうちに腰を支えているのです。
慢性腰痛の方は呼吸が浅い傾向があります
近年の研究では、
慢性腰痛のある方は、
胸だけで呼吸する
肩が上下する呼吸になりやすい
横隔膜の動きが少ない
呼吸機能が低下している
といった特徴が報告されています。
このような状態では
腹圧を十分に作ることができず、
腰椎を安定させる力も低下しやすくなります。
呼吸が浅いと腰痛が起こりやすくなる理由
① 腰を支える力が弱くなる
横隔膜が十分に働かないと腹圧が低下し、
腰への負担が増えやすくなります。
立っているときや歩いているときだけでなく、
椅子に座っている時間が長い方でも影響を受けることがあります。
② 首や肩、腰の筋肉が緊張しやすい
浅い呼吸では、
横隔膜ではなく
首や肩の筋肉を多く使うようになります。
その結果、
背中や腰の筋肉まで緊張しやすくなり、
疲労や痛みにつながることがあります。
③ ストレスとの悪循環
ストレスを感じると
呼吸は自然と浅く速くなります。
また、
慢性腰痛では
ストレスや不安が痛みを
強く感じさせることも分かっています。
呼吸の浅さ、ストレス、腰痛は
互いに影響し合う関係にあるため、
一つだけではなく全体を見て改善することが大切です。
呼吸を整えることは腰痛改善につながる?
最近の研究では、
呼吸トレーニングを運動療法に組み合わせることで、
腰痛の軽減
身体機能の改善
呼吸機能の向上
が期待できることが報告されています。
ただし、
呼吸だけで腰痛が改善するという
十分なエビデンスはありません。
ウォーキングやストレッチ、
筋力トレーニングなどと組み合わせることで、
より高い効果が期待されています。
今日からできる呼吸のセルフケア
次のようなゆっくりとした呼吸を試してみましょう。
鼻から4秒ほどかけて息を吸う
お腹がふくらむことを意識する
口から6〜8秒かけてゆっくり吐く
肩に力を入れない
5回ほど繰り返すだけでも十分です。
大切なのは、
大きく吸うことではなく、
「ゆっくり吐く」ことです。
まとめ
呼吸は
酸素を取り込むだけではなく、
腰を支える重要な役割も担っています。
慢性腰痛の方では
呼吸が浅くなっていることが多く、
呼吸を整えることは
腰への負担を減らす一つの方法になる可能性があります。
ただし、腰痛の原因は一つではありません。
姿勢や歩き方、筋力、生活習慣などを
総合的に見直すことが、腰痛改善への近道です。